FURU2005-03-22

♪Alice Babs & Ulrik Neumann『When The Children Are Asleep』

買っちゃいました・パート2。今年2月にCD全10タイトルがリリースされた「フィンガー・スナッピン・ミュージック」シリーズの中の一枚。50年代スウェーデンの歌姫アリス・バブスと、デンマークのジャズ/クラシック・ギタリスト兼歌手ユーリク・ノイマンによるデュオ。これはヨーロッパで活躍していた2人のアメリカでのデビュー盤(58年リリース)で、全曲が英語で歌われています。

まろやかでスウィンギーなガット・ギターに乗せたアリスの瑞々しいボーカル。そしてユーリクの優しいボーカルが寄り添うようにして絡んできます。バックは軽くドラムがリズムを刻む程度の、シンプルでドリーミーそしてスウィンギーないかにも私好みなサウンドと言えるでしょう。タイトル通り、子供を寝かしつけた後に、夫婦が二人の時間や団欒を楽しんでいる様子がそのままパッケージされたような内容のアルバム。暖炉の前で、そこに歌と爪弾くギターがあれば、他にはもう何もいらないといった感じが、暖かいジャケの雰囲気からも伝わってきますね。

さてさて、この「フィンガー・スナッピン・ミュージック」というネーミング。「聞きながら思わず指を鳴らしたくなるような粋な音楽」といった感じでしょうか。日本でのCDリイシューの動きの中で、ほんの数年前には「アコースティック・スウィング」という言葉が踊っていました。これはなかなか便利な言葉で、私は今でもよく使わせてもらっているし、一時的なブームだったのかもしれませんが、言葉自体もかなり定着していましたよね。一方、今回のこの「フィンガー・スナッピン・ミュージック」という言葉。ややコンセプトが曖昧なような気もしますが、はたして今後定着していくのかどうか、ちょっと楽しみではありますよ。