本日のコタツ音楽

FURU2005-02-02

♪Bobby Taylor & The Vancouvers『Bobby Taylor & The Vancouvers』

モータウン系ではかなり異色と言える、カナダ・ヴァンクーヴァー出身の白人黒人混合バンドの68年リリースのアルバム。バンドであるが故に、モータウン系とは言ってもファンク・ブラザースがバックを担当していないため、一連の「モータウンサウンド」作品とはやや雰囲気は異なります。もちろん彼らなりにモータウンを当然意識はしていたはずで、まぁ付かず離れずといったところで独自のサウンドを作り上げている、といったところでしょうか。

もう位置付けからして異色な雰囲気がプンプンしているのですが、意外にもメロウなバラードやポップ・ソウルに、スウィートなコーラスも聞かせる正当派なサウンドが主体。リード・ボーカルもなかなかソウルフル。本作のプロデューサーはベリー・ゴーディー。オリジナル曲「Does Your Mama Know About Me」やスモーキー作「Malinda」などがまずまずのヒットとなりましたが、アルバムではやはりスモーキー作の「It's Growing」やグラディス・ナイト&ザ・ピップスのカバー「I Heard It Through The Grapevine」なども取り上げられているので、バックがファンク・ブラザースではないということを除けば、モータウン・アルバムとして十分に楽しめる内容にはなっていると思いました。