本日のコタツ音楽

FURU2005-01-30

♪David Ruffin『David Unreleased LP & More』

これは今年初めて買ったCDですが、やっと聞いています。昨年リリースされたデヴィッド・ラフィンの70年頃の音源集で、お蔵入りしてしまった“幻のサード・アルバム”。モータウン系列の未発表音源には「えっ?これが何で未発表だったの?」ってな感じの素晴らしい作品がかなりの数あるのですが、これも間違いなくそんなセリフを思わずいいたくなるような素晴らしい内容です。

デヴィッド・ラフィンは68年にテンプスを脱退してから、当然のごとくすぐにソロに転向。翌69年にファースト・アルバムをリリースし、ヒットも順調に飛ばしていくのですが、それらソロ作品においては、テンプス時代以上に自分のカラーを前面に出していて、独特のしゃがれ声で、ほとんど「ごり押し」とでも表現したくなるような、音程も外さんばかりのエネルギッシュなボーカルを聞かせてくれています。よくこの個性がテンプスの一員にいたよなぁ、みたいな(笑)。いったんハマり出すと、ほとんど中毒のようになかなか抜け出せなくなり、彼の声とこの黒ブチメガネがグルグルと頭の中を駆け巡ります。

彼の既発の曲達と比べても、何ら遜色のない素晴らしい出来のこの幻のアルバム。いきなり2曲目に登場するジャクソン5「I Want You Back」のカバーの意外性(しかも割りと原曲に忠実だったりして)に思わずニンマリしてしまいました。