本日のコツタ音楽

FURU2005-01-09

♪The Cats & The Fiddle『Killin' Jive』

ちょっと暇だったもんで、過去のこの日記や本サイトのほうのレビューを読み返したりしていたのですが、このキャッツ&ザ・フィドルがまだ紹介されてないことに気がつきました。本当に愛してやまない大好きなグループ、そしてこのCDはここ数年でのリピート率でもかなり上位にくるはずなのに・・・。やばいやばい。以前はHPでバッチリ載せてたんですけど、レビューコーナーを一新する時に過去のレビューは全部消しちゃってたんですよね。

ということで、あらためましてこのCD。戦前ミュージックの集大成もしくは最高峰と呼んでいいくらいの素晴らしい内容です。キャブ・キャロウェイらが切り開き、1930年代に大ブームとなったジャイヴ・ミュージック。ミルス・ブラザースらに代表されるジャズ・コーラス。こういった要素を豊富に盛り込んで、すべて自演による圧倒的なチームワークとスピード感・躍動感で聞かせます。歌と演奏が完全に一体となって変幻自在にうねりまくります。楽しいアイディア盛り沢山の怒涛のスキャットと、スウィンギーながらも時としてスリリングに展開していく大変メリハリの効いたサウンド。この両方を同時に演っちゃうなんてホントすごい。個々の力量もさることながら、これはグループでの息が相当ピッタリと合ってなければ出来ることではありません。

この『killin' Jive』は彼らの音源をコンプリートした全3枚からなるCDの第一集。1939〜40年の録音が集められています。この手の自演ジャイヴ・グループの草分け的な存在として、このちょっと前の時代に「スピリッツ・オヴ・リズム」というグループがいますが、彼らの手法を取り入れ、よりアグレッシヴに展開したのがこのキャッツ&ザ・フィドル。「ジャイヴ入門盤にして最高傑作」として常に推していきたい一枚です。