こんなギターが弾けたら・・・(4)

FURU2004-12-29

♪Al Casey『Jumpin' With Al』

毎回大好きなギタリストばっかりを紹介している「こんなギターが弾けたら」シリーズ。今回は特に今の私にとって“今まさにこんなギターが弾きたい!”度がとりわけ高いギタリストの登場です。

戦前はあのファッツ・ウォラーのバックで弾いていたというアル・ケイシーの73年録音。この気ままなジャズ・セッション的なアルバムに、ギタリスト、アル・ケイシーの魅力が本当にいっぱいいっぱい詰まっております。とにかく全ギター・ファン必聴!!

ドラム、ベース、ピアノとのカルテットでのインスト演奏が基本。この手のジャズ・ギター・アルバムはセミアコなどのエレキギターの使用がオーソドックスなパターンですが、ここでのアルは全編アコースティック・ギターによる演奏を聞かせてくれます。当然のことながらリードギター(ソロパート)がたっぷり出てくるわけですが、単音弾きでここまでのスウィング感を出しながらギターを弾く人を私は他に知りません。この独特の心地良さは他のアルバムではなかなか味わえない、アルならではのプレイ。アコギな分だけその辺のニュアンスが出しやすいんだろうけど、一方で、全くごまかしが効かないのがアコギでの演奏なんですよね。しかしそこはさすが筋金入りのギタリスト。個性を前面に押し出しながら、最高のスウィンギン・ミュージックを奏でております。フレーズの盛り上がりに呼応して、時折飛び出す自身の気ままなスキャットがまた良い感じなんですよね〜。