こんなギターが弾けたら・・・(5)

FURU2004-12-30

♪The King Cole Trio『The MacGregor Anthology』

時代が前後してしまいますが、ナット・キング・コール率いるこのトリオのギタリスト、オスカー・ムーアもかなり大好きなギタリストでありまして、ここで紹介しないわけにはいきません。

キング・コール・トリオは、ごく初期(30年代後半〜40年代初頭)はジャイヴ・ミュージックを奏でるバンドで、そちらもかなり面白い音源が残っていますが、その後40年代半ばあたりからは、この編集盤CDに収録されているような甘くメロウなジャズ・ナンバーを主体に演奏するようになりました。ブルーズのチャールズ・ブラウンが奏でるあの雰囲気に近い感じですね。中心となるのはもちろんナットの歌とピアノで、もうこれだけで一級品の素晴らしさですが、そこへピッタリと寄り添うようにしてメロウなギターを奏でているのがオスカー・ムーアなのです。彼のプレイの魅力は、何と言っても「ギターが歌ってる感じ」これに尽きますね。ナットの優しい歌い口が魅力の各楽曲にさらに花を添えるようにして、ムーアがもう一つのメロディーをまるでギターに歌わせるようにして奏でてくれているんですよね。

彼らの奏でる100%アクのない優しいサウンドはとても心地良く、仕事などで疲れた体を癒してくれます。私はしばらく間このCDを毎晩「お休みミュージック」にして聞いていた時期もありましたっけ。