FURU2006-10-15

『If You Can Believe Your Eyes And Ears』・・・う〜ん、何やら長いタイトルが付けられていますが、これは66年にDUNHILLからリリースされたママス&パパスの記念すべきファースト・アルバム。SIDE1のトップに「Monday, Monday」、SIDE2のトップに「California Dreamin'」という彼らの代表曲とも言える2曲をそれぞれ配置。ファーストにして、何と贅沢なこの作り!
全員が“リードで歌える”実力を持ったメンバー。そんな4人が繰り広げるコーラスワークが彼ら最大の魅力(当たり前か・笑)。一人のシンガーを引き立たせるパートと、全員でコーラス&ハーモニーを展開するパートのメリハリが見事なんですよね。全員で歌うところは、何と言うかこう「一丸となってぐわっと押し寄せてくるような感じ」で聞き手に訴えかけてくるんですよね。
実力のあるボーカリストが複数いるグループ、例えばビートルズなんかもそうだし、テンプテーションズなんかもそう。そういったグループが繰り広げるボーカル&コーラス・ワークには、やはり個性的な魅力があります。ママス&パパスの場合はさらに、男2女2の混声グループであることがそのまま彼らならでは魅力につながっているんでしょうね。
すでに上記した2つの名曲でもその魅力は十分に堪能できますが、このアルバムには個人的キラーチューンがさらにあと2曲も収録されています。まずは「Straight Shooter」。これぞ60年代!といったギターリフのイントロに導かれて、アップテンポでガンガン攻めます。いや〜これはくるわ。アルバムトップの「Monday, Monday」に続いて、ジョン・フィリップスのオリジナル曲でございます。そしてもう1曲は「I Call Your Name」。ビートルズのカバーです。原曲はめちゃめちゃかっこいい魅惑のロック・ナンバーですけど、このバージョンはスウィンギーなアレンジとメリハリの効いた展開で、ビートルズとはまた違った魅力をこの曲から見事に引き出しています。